こんにちは 元小学校教師のペリカンです
授業準備お疲れ様です
授業の資料やネタを単元ごとにまとめて先生方の調べる時間を短縮するお手伝い記事です
授業で困るポイントや解決策、使える資料や発展させた活動など見やすく、使いやすく紹介します
ぜひご活用ください
目標
粒子の存在について学ぶ単元「空気と水の性質」の目標は以下のとおりです
空気と水の性質について,体積や圧し返す力の変化に着目して,それらと圧す力とを関係付けて調べる活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに,観察,実験などに関する技能を身に付けること。
(ア) 閉じ込めた空気を圧すと,体積は小さくなるが,圧し返す力は大きくなること。
(イ) 閉じ込めた空気は圧し縮められるが,水は圧し縮められないこと。イ 空気と水の性質について追究する中で,既習の内容や生活経験を基に,空気と水の体積や圧し返す力の変化と圧す力との関係について, 根拠のある予想や仮説を発想し,表現すること。
小学校学習指導要領解説 理科編
単元のつながり
小4理科「金属、水、空気と温度」を学ぶとき、「物体によって変化の仕方が違うかもしれない」と予想の手立てになります
難点
指導するときに「厄介だなぁ」と感じていたところです
- 概念や言葉の理解
- 「圧し返す(手応え)」の言葉の理解と感覚
- 目に見えない粒子の捉え方
- 実験
- 活動が楽しすぎて目的を見失う
- 力試しに歯止めがかからない
「圧し返す」については、単元導入の際のビニル袋を使った活動の時に感覚を確認しました
また、その都度教師と子どもで両手を合わせ、押して→はね返る動作を元に再確認していました
(正確にはこの場合「押し返す」であって中身を圧迫していないので少し違いますが……)
主な活動
本単元は、圧す力と圧し返される力を実験によって体感し、どれくらい圧し縮めることができたか数値化します
実験道具は、1〜2人にひとつ道具が用意できるとよいでしょう
私が受け持つときは、毎年一人ひとつ、実験キットを購入していました
実験
- 袋に空気を集める活動
- 閉じ込めた空気を圧し縮める実験
- 閉じ込めた水を圧し縮める実験
- 閉じ込めた空気と水を一緒に圧し縮める実験
- 空気と水の力を使った活動(噴水や水鉄砲、空気鉄炮など)
井上幸信先生の実践① ② ③ ④は、授業の流れと子どもの考えが簡潔にまとめられた板書がとてもわかりやすくてとても参考になりました
特に実践②の予想「空気のモデル図」は、粒子について正しく理解する上で重要なポイントだと感じました
その他 おすすめ授業例
「空気や水を閉じ込めると」単元展開案 森竹 高裕先生の実践 フォレスタネット
2016年の実践ではありますが、各グループごとに異なる実験をさせて空気と水の性質について学ぶことができる楽しい構成になっています!
1時間ごとの実践報告ではさらに詳しく授業展開が紹介されています
ふしぎエンドレス(理科4年)「とじこめられた空気」活用案 動画 NHK for school
圧し返される感覚をスポンジやバネを使って丁寧に確認します
実験前後に描く空気や水のモデル図を作成しやすくなるためおすすめです!
おすすめサイト
実感を伴った理解を図る理科の指導に関する研究 -問題解決を確かなものにするモデル図の活用を通して- 田布施町立城南小学校 教諭 鎌田 潤一
目に見えないものをモデル化することで理解をより深めさせることをねらいとした研究です
P.3から本単元のモデル化が紹介されています 他学年の単元も紹介され、段階的な指導の参考にもなるかと!
おすすめ動画
閉じ込められた水の力を身近な豆腐から感じられます
発展
空気と水の性質を利用した霧吹きの仕組みを考える授業です
モデル図を使って考えを表現し、科学的根拠に基づいて説明できているかが評価の観点となっていました
教師の対応は大変だけど、子どもたちの思考はフル回転になること間違いなし!
「4年生 空気と水 発展授業」福田慎一郎先生の実践例 フォレスタネット
閉じ込めた空気と水を圧し縮める応用実験で、水が入った注射器に空気を入れた風船を入れて実験していました
今までの学習を総動員して予想を立てる時間がとても楽しそうですね
まとめ
活動や実験のおもしろさを活かして、目に見えない粒子について最後まで子ども達の興味関心を惹きつけられたらいいですね
すばらしい指導方法を参考にみなさんの学校で取り組みやすい授業を検討してみてください